女性更年期とストレス悪化

更年期の女性は、
女性ホルモン量のバランスがストレスで変化

女性更年は閉経により、女性ホルモン量のバランスが変化したり、女性ホルモン量が急激に減少することによって、身心の様々な不調をもたらす、中高年女性に多くみられる症状です。
もっとも、閉経後の中高年女性すべてに必ず生じるわけではなく、全く症状を感じない方もいれば、寝たきりになってしまうほど重くなる方もおり、症状には個人差があります。

それは単にホルモンバランスの変化が引き起こすだけでなく、体力や置かれている環境、生活習慣やストレスも影響を及ぼし、そうした周辺環境というのは人によって異なるため、症状にも違いが出ることになります。
ストレスについては、たとえば、仕事に家事に子育てに介護と、中高年女性に起こりうる多彩な事象が一気に発生すると、その両立に心身ともに疲弊することが少なくありません。
こうした心身ともにオーバーワークが発生すると、体力の消耗だけでなく、大きなストレスを抱えることになります。

ストレスはホルモンの分泌を低下させる

人は、ストレスを感じた時は「コルチゾル」というホルモンが分泌れます。
これは脳内のすべてのホルモンの活動性を低下させてしまうのです。
だからストレスは女性ホルモンの分泌も低下してしまうのですね。

女性の体は女性ホルモンのバランスによって保たれていますが、それはエストロゲンとプロゲステロンという２つのホルモンのバランスによって保たれています。

女性ホルモンの分泌をコントロールしているのは、脳の視床下部で、自律神経中枢を司っています。
視床下部の中にある「ホルモン」と「自律神経」の二つの中枢は、ストレスなどで一方が乱れると一方の中枢にも影響を与えてしまいます。

そして、視床下部はストレスの影響をとても受けやすく、ストレスを認識すると、女性ホルモンを分泌しなさいという指示がうまく卵巣に送れない状態になります。

こうなると卵巣は女性ホルモンを分泌することができなくなり、エストロゲンもプロゲステロンもうまく入れ替われなくなり、ホルモンバランスの崩れがおこります。
このように、自律神経と女性ホルモンはストレスと密接に関係しているのです。

もっとも、ストレスは感じやすい人、感じ憎い人があり、体力・気力ともに充実している方や楽観的な方は一般的にストレスを受けにくい耐性力が強いといわれています。

疲労蓄積や加齢による老化で
ストレスの影響を受けやすくなる

ストレス耐性力が強い方でも、疲労の蓄積や加齢による老化などの影響で、ストレスに押しつぶされてしまうことも少なくありません。
これによって、女性更年特有の意欲低下や集中力の低下、体ののぼせや、ほてる、だるさなどが生じて、何をするにも億劫となり、何をしてもうまくいかないという状態が発生すると、責任感が強くストレスを感じやすい女性ほど、自分はダメだとか、情けない、生きている価値がないなどと自分を責めるようになります。
更年期障害に悩まされる状況が更なるストレスとなって、余計に症状を悪化させてしまうこともあるのです。

こうしたストレスは中高年の女性はもとより、若い女性でも発生します。
特に社会に出てある程度、責任ある立場に立つと仕事でプレッシャーを感じたり、仕事や家庭、育児との両立に悩むようになります。
こうした女性の間で、中高年の更年期に似た若年性更年期障害の症状を訴える人も増えています。

ストレスを少なくし更年期を明るく乗り切るには、エストロゲンの分泌を増やすことが重要です。

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