男性更年期と食欲不振

これに対して継続的に起こる食欲不振の陰には、病気が隠れていることもあるので注意しなければなりません。

食欲不振には、胃腸の病気のほか、がんなども考えられ、体重も急激に落ちるようであれば、病院での検査が必須です。
もっとも、健康診断の結果も特に問題がなく、病院で検査しても異常もないのに継続的に食欲不振が続いたり、急に食欲不振となった場合には、男性更年期からくる食欲不振の可能性もあります。

胃腸は、自律神経の副交感神経が優位な時に活発になりますが、更年期に入ると、テストステロンの分泌量が低下することで、自律神経が変調をきたし交感神経が優位になり、食欲不振や胃腸の不調を起こします。

男性更年期は加齢に伴う老化で、男性ホルモンの量が減少することで、食欲不振をはじめ心身の様々な不調をもたらす症状です。
命にかかわるような重大な病気とまではいえませんが、食欲不振の症状が重い場合にはホルモン補充療法などの治療が必要になります。

男性ホルモンは男性として成長するために盛んに分泌され、成人を迎える20歳以降は次第に分泌量が減少していきます。
ですが、成人してからも必要なホルモンであり、筋肉や骨の形成に欠かせず、造血機能や脂質代謝、生殖機能など成人して子供を持つうえでも重要な役割を担っているので食欲不振はやはり注意が必要です。

加齢に伴い次第に食食欲不振も出てきます

成長期から20代前半頃にかけては、食欲不振とは無縁で、食欲が旺盛であるのは成長のために必須であると同時に、男性ホルモンの分泌量も多いため、筋肉量の増強など男性らしい体を作るために本能的に食べ物のエネルギーを欲しているということができます。
一方で、加齢に伴い次第に食欲不振的に食事量が減っていくのは、体が必要としなくなるためでもあり、男性ホルモンが少しずつ減少していくためでもあります。
もっとも、男性更年期になると急激に男性ホルモン量が減少したり、ホルモンバランスが崩れるため、お腹が空かないとか、これまで好きだった物さえ食べたくないといった食欲不振を招きます。

男性ホルモンのバランスが安定すれば食欲不振は改善されることもありますが、食欲減退により抵抗力や体力が減退しないよう注意をする必要があります。

男性更年期検査では、遊離型テストステロンが8.5pg/ml未満なら男性ホルモンが低いと判断し、8.5pg/ml以上から11.8pg/ml未満の男性を男性ホルモンが低下傾向にあると判断され食欲不振などに注意が必要です。

男性ホルモンであるテストステロンの分泌を増やし、自律神経の副交感神経が優位な状況をつくり、適度な運動をすることで食欲不振は改善されます。

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